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第五十八話:ぬらりひょん

解説:ぬらりひょんと言えば、誰もが「ゲゲゲの鬼太郎」に登場した、才槌頭の老人の妖怪を思い起こすことであろう。鳥山石燕もこの姿の妖怪を「ぬうりひょん」という名で描いているし、石燕以前の妖怪絵師達も、才槌頭の老人の妖怪を「ぬらりひょん」として書いている。その姿から、落ち着き払っていて、どこか頭のよさそうな印象を受ける妖怪である。その為だろうか、しばしば「妖怪の総大将」などと言われるが、これを最初に言い出したのは、民俗学者の藤沢衛彦氏らしい。

ぬらりひょんの本来の意味とは、「ぬらりくらりとして、瓢箪鯰のようにとらえどころのない妖怪」である。事実、瀬戸内海に現れるぬらりひょんは、人の頭大の丸い姿をした海坊主のような妖怪であり、海にぷかぷかと浮いているという。そこに船が近づいてきてそれを取ろうとすると、手からぬらりくらりと抜け、浮きつ沈みつして漁師をからかうという。まさに「捕らえどころのない」妖怪といえよう。

ぬらりひょんが今でも妖怪の総大将と呼ばれるのは、その存在が「捕らえどころのない」曖昧なもの故、その姿からは想像もつかぬ、何か「捕らえどころのない」大きなものを無意識のうちに、我々に見せつけている為ではなかろうか。


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