第四十五話:かしまさん

解説:話によっては「カシマレイコ」「仮死魔霊子」とも呼ばれる現代の妖怪。学校のトイレ、枕元、夢の中など、活動範囲は結構広い。流布している話の殆どが、かしまさんを足のない女性の霊としているが、傷痍軍人の場合もある。例としてはこんな話がある。

●或る小学校のトイレの一番端の個室に両足のない女性の霊が出る。この霊は、
「私の足はどこだ」
と聞くという。この時、
「名神高速道路にあります」
と答えなければならない。次に、
「誰に聞いた?」
と問うてくるので、
「カシマレイコさんに聞きました」
と答えると、その霊は消えて行くそうだ。もし違う答えを返すと、その霊に肢を取られてしまう。

「私の足は何処だ」
と問う代わりに、
「足いるか?」
と聞いてくるパターンもある。この場合、いると答えなければ足をもっていかれる。また、かしまさんの話を聞いた人のもとに三日以内にかしまさんが訪れるとされているパターンも確認されている。

なお、かしまさんという妖怪については、都市伝説研究サイト「現代奇談」が最も詳しい。コンテンツ「カシマ包囲網」はまさに圧巻の一言に尽きる。
【参考文献:「魔女の伝言板」(近藤雅樹他 著/白水社)】
【参考サイト:「現代奇談」 URL:http://osi.cool.ne.jp/


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