第十三話:雷獣

解説:雷と一緒にいると言われている幻の獣。その姿はかの「絵本百物語」にも描かれている。「明治妖怪新聞」(湯本豪一 著/柏書房)によると、明治十二年に山口県上岡枝村の池で雷獣らしき獣が溺死しているのが見つかったという。
また、内田百閧フ名作「旅順入場式」の中の一篇「狭莚」には雷獣を思わせる怪獣が登場する。百閧ヘ「サラサーテの盤」など、何処か不気味な小説を書くことを得意としたが、この作品からも不気味な香気が漂ってくる。


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