第二十二話:変化狐

解説:変化狐の中で最も有名なものは、三国を又に駆けて悪さを働いた金毛九尾狐だろう。しかし九尾の狐については別頁を設けようと思うので、今回は変化狐全範についての解説を少々。

狐には階級があり、すなわち一番下を野狐、その上に気狐、更に上が空狐で最上位が天狐である。このうち人をたぶらかすのは野狐で、これが化け狐と呼ばれる。
狐は人に化ける時、髑髏を頭に乗せ北斗を拝し、髑髏が頭から落ちなければ術が成功するという。また、「画図百器徒然袋」によると、三千年を経た狐が髑髏の代わりに藻草を被って上記の行為をし、美女に化けるという。
ちなみに、中国の怪異小説集「聊斎志異」には狐にまつわる話が多く載っているので、興味の或る方には是非読んで頂きたい。