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拾遺之十一:骨ぬき

●『諸国百物語』にこんな話が見える。

●京の七条河原の墓所に化物がでるという噂があった。
ある時、若者達が寄り集まり、金を賭けて肝試しをしようということになり、その中の一人が真夜中、例の墓所へ行った。
印のため墓所に杭を打ち、紙を貼り付けて帰ろうとしたところ、齢八十ほどの老人が現れた。頭髪は白く、身の丈八尺ほどの大男で、顔は夕顔の花ようにやつれている。掌には一つの目玉があり、前歯を二本むき出しにしながら、若者目掛けて追いかけてきた。
男は肝魂も失せ、近くの寺へ逃げ込むと其処の僧に助けを乞うた。すると僧は長持ちをあけ、その中に男を入れて匿った。そこへ例の化物も現れ、辺りをきょろきょろと見回して男を探した。やがて諦めて帰ったように思えたが、長持ちの近くから何だろうか、犬の骨を齧るような音異が聞こえ、それと同時に人の呻く様な声も聞こえてきた。
僧もあまりの恐ろしさに屈んでいたが、もう化物も帰ったことだろうと思い、男を長持ちから出してやろうとその蓋を開けてみた。そこで僧は再び恐怖に震えることとなった。

男は身体の骨を抜かれ、皮ばかりと成り果てて死んでいたのである。


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